看護師の仕事は夜勤などの不規則勤務があるほか、人手不足のために激務を免れないことも良くある。そのため、生活のリズムが崩れて体調不良に陥る看護師は少なくない。看護師を辞めてしまう人もいれば、負担の少ない職場へ転職する人もいる。
看護師にとって、キャリアチェンジはさほど難しくはない。例えば、保健所や人間ドック、献血ルーム、健診センターなどでは、看護師でも日勤が保証されている。さらに、保育園やデイサービスなどの福祉施設でも、看護師は重宝されているのだ。
しかし、夜勤のない仕事は夜勤手当が付かないだけに、給与が低くなることは避けられない。定時に退勤できて家事や育児と仕事の両立を図れるものの、収入が減って生活に困る事態も招きかねないのが現状だ。したがって、転職先の職場以外にイベントナースや当直のアルバイトなどを兼務する看護師も多い。
それから、医療機関以外でも夜勤のある仕事を選ぶという選択肢もある。医療機関勤務では、患者の容態の急変や救急外来に搬送される急患に備えて緊張状態が続く。一方で、介護施設では夜間に緊急事態が生じない限り、看護業務が多忙になることはない。そのため、比較的夜勤の負担が小さいといえるだろう。
また、訪問看護やコールセンターの仕事も、夜間に及ぶことがある。とはいえ、あらかじめ決められた時間帯で働けることが多く、看護師も働きやすいだろう。特に、コールセンターは電話対応に限られるので、応急処置や緊急対応の知識があれば体力的な負担なく働ける。